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インホイールモーター有力3社の技術トップに直撃、コストや耐久性など課題解決に自信Nikkei XTECH
NIKKEI XTECH
2025/06/23
「我々は既に工場を稼働させている。生産実績で他社に勝る」──。次世代電気自動車(EV)の鍵となるインホイールモーターを手掛ける英(プロティアン・エレクトリック)で最高技術責任者(CTO)を務める(ステファン・ランバート)氏は自信を見せる。
駆動用モーターをホイール内に搭載するインホイールモーターの量産が近づいてきた。車体空間の拡大や、機械的損失の減少といった利点が見込まれる。一方で、ばね下質量の増大やコストの増加、熱や振動に対する耐性などの課題があり、長い間、研究段階にとどまってきた。
今になって量産化が見えてきた背景には、技術開発をリードする新興勢の存在が挙げられる。具体的には、前出のプロティアン・エレクトリック、スロベニア(エラフェ)、独DeepDrive(ディープドライブ)の3社だ。いずれも、21世紀に入ってから創業した企業で、インホイールモーターを事業の中心に据える。
インホイールモーターの開発をけん引する3社の技術トップに、自社の強みや課題を乗り越える打ち手を聞いた。それぞれの回答からは、従来の課題が徐々に解決に向かいつつある現在地が見えてきた。
他の会社と比較した自社の特徴は?
プロティアン・エレクトリックは、フランスRenault(ルノー)が2027年に発売するEV「Renault 5 Turbo 3E」向けのインホイールモーターを供給する。プロティアン・エレクトリックのランバート氏は、自社の強みを、衝撃や振動が加わる実車に搭載した状態でも正常に動作する点にあると回答した。
久家 怜
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